ゆずる・ゆずらない

suwakoya.jpg
予算の中で希望をかなえようというわけですから、どうしても譲れない部分を最優先に選択しなければなりません。

網野さんと打ち合わせのメインは、この民家はどういう骨組みであるのかという現状を、現地で採寸した寸法に基づき 3D画像で分かりやすく再現したものを見せていただく事でした。
日曜日の訪問だったために、画面に張り付くように画像作成をしてくれた担当の青年に会うことはできませんでしたが、そのチャンスはやがて巡ってくることと思います。

描いていくと、図面だけでは表現できない、製作者が現場で判断して、フレキシブルに対応した、計算では出て来ない部分があったというお話がありました。
家作りに 勘と経験が主要を占めていた時代のものであることがうかがえます。

現存した様子の確認が終わると、この民家をどのように私達の住いとしていくか方向性を決めていかなければなりません。
網野さんは、契約の時にvivakenが渡した配置図に基づき、アイデアを盛り込んだ たたき台の図面を作成していました。

そこで やおら 打診がありました。
少し遠まわしの表現でしたので、返事をしたとき、わたしはピントはずれの事を言ってるかもしれないと思ったほどでした。
要は、この写真にある合掌を生かすかどうか、再現するのかという確認でした。

私も 少し遠まわしに、「この合掌をあきらめることは、大変な決意が必要だ。」
といい、心の中では、「石川社長にじかに話しに行かなければ、進まないかな。。」とよぎりました。

あとで考えてみれば、石川社長が 私達の予算を承知して、網野さんに引き合わせてくれました。
石川社長には 私達がこの合掌を再現することをゆずらないことは、理解いただいての予算組みで、それに基づいて網野さんを紹介してもらったわけです。
しかし、その時点で 網野さんは同席していないので、私達にとっては 大前提である合掌の再現が伝わっていなかったのです。

もうvivakenが黙っていられるはずがありません。
「あの合掌をみて移築を決意しましたから、何を差し置いても、再現してください。」
網野さんは、ホットしたように
「私も、あの合掌があのように組まれていることに、現物をみて改めて感動しました。
再現するにあたっての、石川社長の考えを、再確認しましょう。」
と約束しました。
2005/08/30(Tue) 08:20:40 | 古民家再生日記
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tiara
里山の暮らしはいかに・・。
vivakenのカーチャンとか オッカーとか 呼ばれる日が、来るのだろうか。

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