棟梁の美学

杉材の中心部分 赤味と呼ばれている部材は 腐りに強いと評価されています。
ウッドデッキを杉の赤味のみで作るという贅沢をする人もいるようです。

昨年の4月ごろから始まった家づくりの構想の中で、貧乏予算を自認した私は、板材の仕様について次のように依頼しました。
「2階は プライベートな空間として使います。裏山から切り出した杉材のレベルにもよるとは思いますが、1階はなるべく節がないような材で、2階はそのはじかれたもので施工してください。」

これは わたしが 赤味板・または赤白太混じり板 が 好きだからでした。
要は 目の回るような節に語りかけられると、騒々しくてたまらないからでした。

DSC05401-02.jpg

棟梁が東側の腰板を貼っています。
個性的な杉板が晴れの舞台に参加するのを待っています。
DSC05403-02.jpg

この個性的な板を何番目に貼るか。。。。
棟梁は 経験の中でいろいろイメージした事と思います。

DSC05404-02.jpg
棟梁の考えの中での基本路線は、太い柱を強調するためには 細い柱が必要であり、曲がった踊る柱を強調するためには、直線が必要だ という事があります。

ただ ただ 均一な赤白太板は面白みがない。セッカクこういう板に出会ったのだから この配置がいい。

こうして 腰板が出来上がっていきます。

私的反省。
数少ない心材を使う最も重要な要素は 適材適所でした。
腐れに強い心材は 意匠として使うことより 外腰板に採用される事が、最も賢い選択でした。クレバーです。
2007/01/31(Wed) 08:17:57 | 古民家再生日記
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tiara
里山の暮らしはいかに・・。
vivakenのカーチャンとか オッカーとか 呼ばれる日が、来るのだろうか。

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