ケヤキ磨きを振り返って

ケヤキの梁や柱は 私たちが手を加えなくとも それなりに美しいものでした。
まず ボリュームのある材ですから あえて磨きを入れなくとも存在感は充分にありました。

しかし 私たちはだからこそ この材がもっている姿を 私たちの手で引き出してみよう。
これが 昨日 ”責務としてのケヤキ磨き”というタイトルに結びつきました。

フツーのサラリーマンが 建坪70坪強の住宅を それも一般的には古材を使った再生住宅は新築の2割増しと評価される中 ここまでやれたのは 岩熊さんや棟梁が居てくれたからこそ それも 身近にいてくれたことを大変幸運だったと思っています。

建ててもらえれば あと自分達でやれる事は自分達でやるしかない。これが現状です。

ゴール直前まで来たどんぐり庵に転機が訪れたのは 
「沢村さんがウチの現場に来る事が出来なくなった」
この出来事でした。
当初 ケヤキの柱や鴨居は塗装が施されたまま組み上げられ ところどころ剥げ落ち始めていました。そのウレタンの塗装を全て剥がしてくれたのは 沢村さんでした。

私は 剥がし作業を見ていませんが 棟梁から「大変な作業だったよ」と聞かされていました。
そんな経緯があったし 沢村さんは「柱は柱なりに フッと手を触れた時に安らぎを感じるようなワックスを使いたい。」こういっていたので 彼のイメージで仕上げてもらおう ここの柱や鴨居は沢村ワールドで行こう と 任せることにしていました。

彼が来る事が出来なくなり、さてどうするか
私たちは 相談するでもなく 検討するでもなく もう一磨きして本来の木地がでるところまで削り取り 下地を仕上げ 蜜蝋ワックスを含ませよう こう流れていきました。

流れが出来ると それはこうこう大変だからやめておこう などという提案は二人のどちらからも出るわけがなく 存在だけで充分満足していたケヤキ達に手を足し 今はもう探してもそうそう見つからないといわれる材と会話するチャンスを得たわけです。

粉塵だらけになりながら、ひょんな事で出会ったこの材をいとおしむ事は 私たちの責務といって過言ではないと
作業を重ねながら度々思ったものでした。
2007/10/30(Tue) 08:17:09 | 古民家再生日記

Re:ケヤキ磨きを振り返って

 軽々しく 重い言葉を使っているかな。。
決意とか (  )付きでよく使っているモンで。

肩に力が入ってる。これズバリですね。
でも 「疲れた 開放してくれ〜」と叫ぼうとも思わないところをみると 結構楽しんでいるみたいです。
tiara(2007/10/30(Tue) 21:08:56)

Re:ケヤキ磨きを振り返って

ケヤキ磨きお疲れ様です。
ところで、いつも思うんですが、「責務」とか「決意」とか「しなければならない」とか口癖かもしれませんが、そういう言い回しが多くありませんか。
「楽しいからやっている」ではいけませんか?「面白くてやめられない、のめり込んじゃうわ」くらいの感じの方が里山暮らしを目指した最初の気持ちに近くないですか?
いつも肩に力が入っているみたいで「お楽になさいよ」と思ってしまいます。
ケヤキの古木(2007/10/30(Tue) 20:42:06)
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tiara
里山の暮らしはいかに・・。
vivakenのカーチャンとか オッカーとか 呼ばれる日が、来るのだろうか。

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