■　■田園ノート；ほぼ日刊vivakenドン■　■

かつて　東北では　恍惚の境地に入った人を
「二度童子（にどわらし）」と表現したと聞きました

認知症対策　共生　などという言葉が飛び交います

あれやこれやの思いが頭の片隅にある中
通勤帰り　散歩代わりに住宅街をぶらりと歩いていると
生垣は低く　きれいに手入れされたお庭を見ることができる
古くからある家のそばを通りかかりました

縁側のガラス戸がガラガラと開きました
笑顔のおばあさんが　顔をのぞかせ
手を振ってくれました

思わず　私の後ろにお孫さんでもいるのかしら
と　振り向きましたが　誰もいません


スニーカーにデイバックといういで立ちに
チビの私の事ですから　お孫さんの友達　または　誰かと間違ったのかしら・・・
と思いつつも
せっかく手を振ってくれたのだから　と思い
大きく手を挙げて　手を振りました

小さな子供は　電車にも手を振るし
手を振ることで　ほかの人がどんな反応をするかを覚えた子供は
やたら　手を振ったりします

そういう事で　二度童子（にどわらし）なのか
はたまた　後日談で

おばあさんとしては　思い込んだ人との会話の中で

あの時　あなたと思って手を振った人は
あなたじゃなくて
手を振り返した　通りすがりのその人は
きっと　私のことを　ボケバアサン　と思っているに違いないわね
もしかしたら　その人もちょっと　来ているのかもしれないわね
普通　知らない人に手を振らないわね

と言われかねないな・・・
など　つまらないことを　考えております。