大人物

先日のブログで床屋の『ひとり親方』を書きました
この中で四店舗の床屋を持つ社長の人柄が良いので 今でも遠く青森や佐賀から東京の懇親会に集まると書きました

シンクタンク三和総研が創業された時 森永卓郎が創業社長の松本和男に招かれました 
松本は三和銀行の頭取候補だったのですが出世競争に敗れ三和総研に島流しにされました
松本は三和総研を日本一のシンクタンクにすると野望を持ちました

松本は初めて会う森永卓郎に企業理念は「ヒューマニティに立脚したリアリズムとロマンティシズムの両立」だと言いました

「何のことか分からないので具体的に説明してくれと」言ったところ
松本は「お前らは研究をしたくてシンクタンクに来たんだから その夢を追いかけろ これがロマンティシズムだ ただしうちは株式会社だから資本を食い潰したらお前らの活躍の舞台は無くなる だから会社を維持できるための金は稼げ これがリアリズムだ この二つを両立させろ」

そこで研究員の報酬を完全歩合制にして相互に評価する制度を導入しました
つまり人事と評価の権利を役員から取り上げたのです 
役員から猛反対はありましたが強行突破できました

最後の4,5年の森永卓郎は社長より高い給料になりました
研究員のモチベーションが上がり三和総研は日本一のシンクタンクになりました

後日 松本の所に当時の研究員が集まりました
その時「森永卓郎は貢献度が高いので今度呼びましょう」と言ったところ
松本は「絶対に呼ぶな 俺はあいつが大嫌いだ」と言いました

普通 社長は大嫌い奴は首にします
しかし大嫌いな森永卓郎を使って三和総研を日本一にして野望を果たしたのだから松本社長は大人物です
2025/03/17(Mon) 06:08:32 | 里山にて

Re:大人物

一線を退き 年齢も重ね 嫌なもの 嫌なことはできるだけ避ける
これはこれでいいと思いますが どちらも大物ですから
せめて 松本社長には
「今のあいつはどんな奴??」と好奇心をもって会ってもらいたかったものだと思います。
guest(2025/03/17(Mon) 06:29:39)
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